田中マルクス闘莉王の降臨とその時期
対タジキスタン、対北朝鮮の代表メンバーが発表された。だんだんメンバーが固定されてきているけれど、その中でDF陣は特に変化が小さい。もともとDF陣は一度固定すると大敗するまでイジラナイないのがセオリーである。無敗が続くザックジャパンのDFの召集メンバーに大きな変化が無いのはまあ普通である。ただ、DF陣の召集においていつも注目しているのが、田中マルクス闘莉王の召集とその時期である。
僕は、現在も田中マルクス闘莉王が最も優れたセンターバックだと思っている。センターバックは、
(1) ヘディングが強い + 弾いたボールが遠くまで飛ぶ。
(2) 空中戦以外の1対1に強い。
(3) フィードが上手い。
(4) 精神的に我慢強い。
(5) 戦術理解度が高い。
などの要素が必要である。トゥーリオはこれらの要素を最も高いレベルでこなしていると思う。トゥーリオを呼ばない理由は、一度呼んでしまうとDFはころころ代えられないからずっと居座ってしまい、若手の吉田麻也とか、槙野智章とか、栗原勇蔵が成長するチャンスがなくなってしまうからだと思う。アジア予選ぐらいだったら、日本の守備陣を破るほどのチームはないから成長を見守る余裕があるのであろう。
個人的に好きなのが(4)の要素である。トゥーリオは、”攻撃的だけど”我慢強い。これがトゥーリオが1ランク上のDFである理由の一つではないかと思っている。ボールを持っている人にアタックに行くと言う。アタック(attack)をそのまま訳すと、「攻撃、暴行、襲撃」である。また、攻撃の第一歩は、守備から始まるともいう。従って、守備とは「耐えてゴールを守るだけでなく、相手に攻撃を加える手段の一つ」でもある。攻撃的な性格ってのはDFに大事な要素だと思います。
もちろんDFはゴールを守ることを第一に考えなければいけない。従って、ゴールを守る守備のスペシャリストが、プラスアルファで攻撃のオプションを持つという考えもある。これはもう完全に個人の好みの問題であるが、攻撃が好きな人が辛抱強くゴールを守り続けて守備の人になった方が、失敗を積み重ねている分いいDFになれる気がするし、見ていて楽しいのである。性格上、モチベーションでパフォーマンスが大きく左右されやすいっていう問題点はありますが、W杯では完全にプラスに働くと思うので期待出来ます。
また、対戦相手が、欧米や南米の強豪になったときにはカウンターが有効な手段になると思います。FWやMFが高い位置でボールを取ることも重要だけど、深い位置にいるDFだって「強引にボールを奪い取って一本のパス」で打開する能力が必要である。宮市亮とか永井謙佑などの新世代スピードスターとの融合を想像するのも楽しいです。現センターバックの吉田麻也は、ボール回しはすごく上手いと思うけど、それ以前にボールコレクトという意味でイマイチインパクトを感じない。正直、欧米や南米の屈強なFW達とガツガツ勝負している姿が想像出来ないである。一方、トゥーリオなら南アフリカW杯で実証済みである。
では、トゥーリオを召集する時期はいつになるだろうか? 一番可能性が高いのが「FIFAコンフェデレーションズカップ2013」の前後である。これまでに、もしくは、この大会を通じて吉田麻也や槙野智章、栗原勇蔵が少なくとも今の田中マルクス闘莉王のレベルに追いつけなかったら間違いなく、田中マルクス闘莉王の満を持しての「降臨」となるであろう。
なお、「FIFAコンフェデレーションズカップ2013」の参加国を見てみた。現状わかっているだけでも、ブラジル、メキシコ、ウルグアイ、スペインである。すげーよ、これは、、、相手に不足なし。
出場国
チーム | 大陸連盟 | 参加資格 | 回数 | コメント |
---|---|---|---|---|
ブラジル | CONMEBOL | FIFAワールドカップ2014開催国 | 7回目 | 照準あわせてこいよ! |
日本 | AFC | AFCアジアカップ2011優勝 | 5回目 | 李忠成に感謝! |
未定 | CAF | アフリカネイションズカップ2013優勝 | 未定 | コートジボアール? |
メキシコ | CONCACAF | CONCACAFゴールドカップ2011優勝 | 6回目 | 日本のお手本? 目標? |
ウルグアイ | CONMEBOL | コパ・アメリカ2011優勝 | 2回目 | スアレス、カモ〜ン |
未定 | OFC | OFCネイションズカップ2012優勝 | 未定 | 言い方悪いが不要 |
未定 | UEFA | UEFA欧州選手権2012優勝 | 未定 | ドイツに期待 |
スペイン | UEFA | FIFAワールドカップ2010優勝 | 2回目 | FIFA1位、地上最強 |