日本代表 vs ホンジュラス@U23五輪グループリーグ

関塚監督、スペイン戦に続き2回目の博打も勝利。

1戦目、2戦目のメンバーの間で身についた選手間の距離感覚、攻守の切り替えのタイミングに対する感覚を「そっくり本選に持っていく」ためには、メンバーを変えないか、ガラッと替えるかの2択です。ちょこっと替えでは逆に今までのフィーリングに狂いが生じる可能性が高くなります。

関塚監督は後者を選択。

リスクは、控え選手の試合感覚とメンバー間でのコンビネーションの不足による「試合の主導権」の喪失である。そして、試合自体も負けてしまうこと、ヘンなイメージが付くことです。前半のはじめの方は、簡単にボールを取られる、簡単に突破を許してゴールに迫られる、ハラハラドキドキの展開です。

山村ー!、村松ー!っと怒りが思わず漏れてしまうプレーも何度がありました。カンベンしてよって思いました。

前半の終わりごろにかけて守備が安定してきたし、ボランチからのビルドアップも山村和也山口螢と縦の関係を意識するようになってから安定しました。しかし、高い位置でのボール奪取によるカウンターは機能しなかった。攻守の切り替えが早い清武弘嗣東慶悟、そして、超人・永井謙佑が出ていないので仕方ないですが。

宇佐美貴史はフィットしなかった。「献身的な守備」と「攻撃から守備への切り替えの速さ」を武器に、”簡単に攻める”というのがこのチームのコンセプト(成功例)として根付いています。相手を敵陣に押し戻せば取り合えずOK、あわよくば得点を、という考えの中では、攻撃のサポート(攻撃のバリエーション)が不足して彼の持ち味である「仕掛けの多彩さ」を出すのが難しくなっています。

後半の終わりごろに攻守のバランス感覚に優れた清武と東が出てから、少しだけ良い兆しが見えましたが「兆し」で終わってしまった。MFサブのファーストチョイスは、齋藤学、セカンドで宇佐美という序列が確定しました。

1位通過で本命ブラジルとの対戦を避けることが出来たし、

今日の試合を通して、序所にサブメンバーの試合感覚が戻っていくのが感じられたのは大きな収穫です。メンバー全員(18人)のコンディションを整えて本選に望めるのは、”過密な残り3試合”(準々決勝、準決勝、決勝)を見据えた最良の選択だったと思います。

「頂」への準備は整った。